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2024年10月28日月曜日

無借金経営って正しいの?

 


今月は出張が多く、バタバタしておりブログの更新が停滞していました。
大分・山口・福岡と2回に分けて出かけたのですが、元気なエリアと低迷しているエリアがはっきりしています。都心にいてはわからない感覚ですね。。。

今回は「無借金経営は正しいの?」というテーマで、私が考えるところをお伝えします。


どっちがお金持ち?


1億円の借金があるが、手元に1億円の現金を持っているA社と、借金はゼロ(無借金)で手元に100万円の現金を持っているB社とでは、どちらがお金持ちな会社でしょうか?

A社は借金と現金を通算するとゼロ円になり、B社は100万円が残ります。
そういう意味ではB社の方がお金持ちといえるかもしれません。

しかし、B社は無借金ですが100万円の現金を使い切ってしまったら、会社が行き詰まってしまいます。
一方、A社は1億円の借金はありますが、1億円の現金があるためそれが尽きるまでは潰れません。

こう考えると、無借金経営がよいとはいえないではないでしょうか。


無借金経営のままだと…


上記は極端な例ですが、次のような事例もあります。

C社は創業以来、無借金経営を続ける製造業の会社です。
社長は「身の丈に合った経営」を経営理念として掲げ、地道に無借金で事業を継続してきました。
そのため、経営が苦しいときは手元の資金を切り崩しながら、乗り越えてきました。

しかし、限られた設備では生産量に限界があるため、売上が伸び悩み営業利益も減少し、事業は縮小均衡していきました。

もしC社が借入をして設備投資を行っていれば、これまで以上の高機能な設備を導入できるため生産性の向上が見込めます。

つまり、同じ稼働時間でも生産量が増え、売上をアップすることができるのではないでしょうか。


資金調達は社長の大事な仕事のひとつです


「適正な投資をしてリターンを得る」

これこそが経営です。

リターンを得るための借金(借入)であれば、投資効果や資金妥当性を検討・検証して、融資を受けるというのも社長の大事な仕事にひとつです。



2024年10月10日木曜日

【運転資金と設備資金】知っておきたい!設備資金とは?その調達方法や金融機関の考え方について解説します


 

設備資金とは?

設備資金とは、「企業が事業に必要とする設備を購入するための投資資金」のことをいいます。

具体的には、店舗や工場などの生産設備の新設、新たな機械導入による生産能力の拡大、既存老朽設備の更新・補強などが挙げられます。また、大規模施設の建設や設置だけでなく、生産性向上のためのソフトウェア導入や省エネ化・省力化のための機械導入なども設備資金として考えられます。

設備資金は、生産性向上・収益力アップ・競争力の強化を図るうえで、非常に重要な資金です。


設備資金の調達方法は?

設備資金は比較的金額が大きいため、資金調達を金融機関に頼るケースがほとんどです。この場合、金融機関は「事業に必要な機械や施設といった【設備投資】を行う」ものとは判断します。そのため、「設備投資が事業にもたらす利益によって借入金を返済するべき」という考え方が基本となります。

例えば、飲食店が新規店舗を出店するのであれば、その新規店舗の収益実績、製造業が新設備を導入するのであれば、その分野の収益実績が返済原資となります。

具体的には、事業利益+減価償却費>返済額 となるかどうかを判断します。この場合の事業利益は当期純利益や営業利益を使うことが多く見られます。

新規事業の黒字化は5~10年程度の中長期に及ぶことも多いため、金融機関の融資においては、長期資金としての証書貸付の形で融資することが原則です。


金融機関が融資を検討するポイントとは?

金融機関が設備資金を融資する際にチェックするポイントは下記の3点です。いずれも金融機関へ明確に説明できなければ、資金調達は難しくなります。

1.計画自体の妥当性

設備投資では、過大投資となって固定費を増大させ、事業計画が行き詰まるリスクがあります。そうしたリスクを避けるために、将来への見通しをしっかりさせなければなりません。具体的なポイントは次の通りです。

製品の需給関係
・需要の持続性
・販売力
・競合関係
・設備による経済効果の期間

2.会社の体力との関係性

自己資本と比較して多額の借入れを行うとなれば、計画自体の妥当性が高くても設備稼働までに長い時間を要する場合など、資金繰りが悪化するリスクがあります。そこで次のポイントについて注意が必要です。

・収益化するまでの期間
・収益化するまでの必要運転資金
・財務内容

3. 資金計画の妥当性

資金計画は「調達」と「返済」に分けて考えます。次のポイントを確認しましょう。

・設備稼働後の在庫資金
・販路拡大に必要な増加運転資金
・予想収益
・減価償却額

まず、「調達」に関しては、設備稼働後の在庫資金や販路拡大に必要な増加運転資金などについて、一定の見通しを立てておくことが大切です。

また、前述の通り「返済」の原資は事業収益となりますので、設備の時間経過に従って減価償却費を含めた収益見通しを立てて、無理のない返済計画を策定する必要があります。

2024年10月3日木曜日

【運転資金と設備資金】知っておきたい!運転資金とは?その仕組みや資金使途などについて解説します



運転資金とは?

運転資金とは、「企業が事業を行っていくために必要なものの支払いに充てる資金」のことをいいます。

具体的には、原材料や商品の仕入れ費用、従業員の給与、事務所・店舗・工場などの家賃、水光熱費などが挙げられます。事業運営に必要なこれらの諸費用は、売上の入金より先に支払う必要が出てきます。しかし、そのすべてを自己資金で賄える企業は少なく、金融機関からの融資に頼るケースが多く見られます。

運転資金は、売上が発生するまでの期間に企業が安定的に事業を継続できるようにするために重要な資金です。

万一、運転資金が不足した場合、一時的な支払いができなくなり、事業運営や金融機関との取引に支障が出る可能性があります。そのため、企業は適切に運転資金を確保し、管理することが求められます。


運転資金の7つの資金使途

運転資金の代表的な資金使途は、経常運転資金・増加運転資金・つなぎ資金・納税資金・賞与資金・季節資金・ハネ資金の7つがあります。それぞれの資金使途の特徴などについて説明します。

(1)経常運転資金

経常運転資金とは、事業を継続していくために恒常的に常に必要となる資金のことです。      経常運転資金の計算方法は次の通りです。

経常運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務

※ 売上債権=売掛金+受取手形  棚卸資産=商品・製品等  仕入債務=買掛金+支払手形

上記の数値は決算書の貸借対照表によって確認できます。金融機関はこの方法で計算をしています。

(2)増加運転資金

増加運転資金は、事業拡大や売上の増加に伴って新たに必要となる資金のことです。

例えば、新規顧客の獲得や販路拡大、製品ラインの追加などにより、在庫や売掛金が増加する場合、その資金を賄うために追加で運転資金が必要となります。

(3)つなぎ資金

つなぎ資金とは、材料費や外注費などのまとまった金額の先払いが発生し、売掛金の回収が後にくる場合の一時的な資金不足を補う資金のことをいいます。

建設業やシステム開発業など、1件当たりの受注金額が大きくなる場合に発生します。

(4)納税資金

納税資金とは、企業が法人税や消費税、固定資産税などの税金を支払うために必要となる資金のこといいます。税金の支払いに備えて納税資金を確保できていればいいのですが、手元にある現金が少ない企業は、金融機関から融資を受けて納税資金に充てることもよくあります。

(5)賞与資金

賞与資金とは、企業が従業員に対してボーナスを支給するために必要な資金です。 従業員にボーナスを支払う際にはまとまった資金が必要であり、納税資金と同様に手元の現金が少ない企業は、金融機関の融資によって賄うケースがあります。

(6)季節資金

季節資金とは、季節的な売上や需要の追加に応じて必要となる資金です。

例えば、クリスマス商戦や夏のバーゲンシーズンなど、特定の季節に需要が集中する業種では、その時期に合わせて追加の在庫や広告費、物流費が発生します。これらの支出を賄うために一時的に必要となる資金が季節資金です。

(7)ハネ資金

ハネ資金とは、既存の融資返済が進むことで資金が不足し、新たに必要とされる資金のことをいいます。

本来、借入金の返済は、「当期利益+減価償却費」の範囲で返済するのが基本です。しかし、借入金の返済額が「当期利益+減価償却費」を上回る場合には、新たに借入をしなければ手元の現金が減少して事業を継続することができません。

これを補うための資金がハネ資金です。


安定的経営のために…

運転資金は、事業運営を順調に継続していくための「血液」ともいえる資金です。

仮に運転資金が不足してしまうと、人間でいえば「血液」が止まることになりますので、非常に深刻な状態といえます。

金融機関の担当者や税理士・コンサルタントなどの専門家に財務的な相談をしながら、必要な運転資金が確保されているかを常にチェックし、安定的な経営を目指していきましょう。



2024年8月29日木曜日

赤字決算に対する金融機関の考え方とは?金融機関との関係にどれだけ影響するのかを徹底解説!(その2)

 


今回の記事では、黒字化を継続しておきべき3つの理由についてお伝えします。


①「財務内容の連続性」を気にする金融機関が多い

まずひとつ目は、「財務内容の連続性」を気にする金融機関が多いからです。

赤字と黒字を繰り返している決算より、黒字が継続している決算の方が、金融機関の印象はよくなります。


② 不測の事態に備える

「今後、数年間にわたって資金調達の必要がない」と経営者は考えていても、不測の事態が生じて、突如として資金が必要になる可能性は否定できません。

その時に、決算内容が融資の可否や融資額に影響を与えます。どうしても資金が必要なのにもかかわらず、赤字決算を理由に融資を謝絶されるリスクが生じます。


③ 経営者保証を解除しやすくなる

黒字決算にしておくと、日本政策金融公庫や信用保証協会の保証付き融資により借入を行う場合に、経営者保証を解除することが可能となります。

経営者保証を付けないと金利が高くなって資金繰りを圧迫しますので、必ずしも積極的に経営者保証を解除したい経営者だけではないかもしれませんが、「もし可能であるならと解除してほしい」と考える経営者が多いことも事実です。

具体的に経営者保証には、信用保証協会の「事業者選択型経営者保証非提供制度」と日本政策金融公庫の「経営者保証免除特例制度」がありますが、経営者保証を解除するためにはどちらも「直近2期の決算期において、減価償却前経常利益が2期連続して赤字ではないこと」という条件があります。


2024年8月25日日曜日

赤字決算に対する金融機関の考え方とは?金融機関との関係にどれだけ影響するのかを徹底解説!(その1)

 


小さな会社の中には、金融機関の印象を気にして無理やり黒字決算にしている経営者が少なくありません。

一般的には、赤字決算の企業に対して、金融機関の融資審査は厳しくなりますので、黒字を計上しておく方が好ましいと言えます。

しかし、事業を正常に運営するうえで黒字化になることはよいのですが、金融機関との関係において、無理やり黒字化することがどれほど重要なのかは考えてしまうところです。

そこで今回は、赤字決算が金融機関との関係にどのような影響を及ぼすのかについて、解説します。


赤字決算でも問題ない?

「近いうちに設備投資を計画しているので、その資金を融資で調達したい」

「資金繰りが苦しく、このままでは運転資金が回らないので融資を受けたい」

このような場合、決算書を黒字化しておくことは理解できます。


しかし、資金需要がない企業の場合、決算書が赤字でも問題はないのでは…と考える経営者は多いでしょう。

当社でも、「現在、金融機関から借入はあるが、数年間は資金調達の必要がありません。金融機関には年に1回、決算書を提出していますが…」というクライアントが多数いらっしゃいます。

このようなクライアントから、決算と金融機関の関係性についてアドバイスを求められた場合、私は次の通り回答していることが多いです。


「黒字化を継続しておいたほうがよいでしょう」


金融機関との関係性も重要!

赤字決算を回避するために、「減価償却費を計上しない」ことで黒字化させている決算書をよく見ます。

そのような決算書を金融機関に提出して融資を申し込む場合、大切なのは「黒字の決算書」ではなく「金融機関との関係性」です。

事業者と金融機関の関係が良好で信頼関係が構築できていれば、たとえ赤字決算でも担当者は融資できるように動いてくれるでしょう。前述の「減価償却費をあえて計上しないことで黒字化している決算書」にも、目をつぶってくれるケースが多く見られます。

しかし、事業者と金融機関との関係が良好でなければ、減価償却費を計上せず無理やり黒字化した決算書を見て、

「この決算書ですが、減価償却費を計上すると赤字決算になりますね」

と、融資を断る理由にされてしまいます。

融資の前提は「返済可能性があるか、ないか」ですので、決算書が赤字か黒字かは重要なポイントです。しかし、銀行員も人間ですから、良好な関係を築けていて信頼のおける事業者に対しては、強い味方となってくれます。小さな会社においては、それをうまく利用するできるほど有利になるでしょう。

次回の記事では、「決算の黒字化をおすすめする3つの理由」についてお伝えします!


2024年7月23日火曜日

【セオリー③】気を付けたい!リスケ交渉を行うときの注意点とは?3つのセオリーを紹介!


 

セオリー③ リスケの期間は1年を目指す

リスケは金融機関にとってはリスクを伴いますので、期間をできるだけ短くしようとします。一般的に、金融機関が認めるリスケの最長期間は1年と考えておきましょう。

金融機関は1年ごとに経営改善の状況を見直し、改善していれば返済額を増やしてほしい…と考えます。

注意点としては、金融機関によってはリスケ期間を1年ではなく半年しか認めてくれないこともあります。

現実的に、半年で経営改善を完遂できることは稀です。リスケを要請した企業が正常化するには、それ相応の期間が必要です。企業によっては、15年以上かかることもあります。

そこまでではなくとも、数年間にわたって半年ごとにリスケ交渉しながら、社長が経営改善策を構築・実践していくことは非常に難しいでしょう。

リスケ交渉には、多くの労力や精神力が必要です。半年ごとにリスク交渉をしたのでは、経営者が本業に集中しにくく、中長期での経営改善がおぼつかなくなってしまいます。

そのためにも、リスケ交渉では最長期間である「1年」を目指すべきなのです。

2024年7月19日金曜日

【セオリー②】気を付けたい!リスケ交渉を行うときの注意点とは?3つのセオリーを紹介!

 


セオリー② 全行協調

複数の金融機関から融資を受けている場合、すべての金融機関と交渉をする必要があります。交渉順は「融資額が一番大きい金融機関」からがセオリーです。

その際、すべての金融機関に対しても同じ情報を伝え、同じ要望を出さなければなりません。一つでも非協力的な金融機関があれば、リスケはまとまらなくなりますので注意が必要です。つまり、全行協調がマストとなります。

では、全行協調を得るためにはどうしたらよいのか?

①「一日で」、②「すべての金融機関を訪問して申し出を行う」ことが必要です。

金融機関の中には、申し出日が一日でも他行より遅いと「当行は他行と同様に扱われていない」と考え、リスケ交渉への姿勢が非協力的になるところもあるためです。


2024年7月16日火曜日

【セオリー①】気を付けたい!リスケ交渉を行うときの注意点とは?3つのセオリーを紹介!

 


セオリー① 初めてのリスケ交渉は元金返済ゼロが基本

初めてのリスケ交渉は、元金返済ゼロが基本です。つまり、一定期間の元本支払いを据え置き、利息のみの返済にしてもらいます。

たとえ元本返済に充てられるキャッシュがあったとしても、手元に置いておきましょう。なぜなら、「リスケをすると金融機関は新規融資をしてくれない」ためです。

いずれ、事業運営において資金が必要となる場面が訪れるでしょう。その時のために、キャッシュをプールしておかなければなりません。

いざというときにキャッシュがなく、事業を進められない…というシーンは避けなければなりません。


2024年7月15日月曜日

気を付けたい!リスケ交渉を行うときの注意点とは?3つのセオリーを紹介!

いわゆるゼロゼロ融資やコロナ融資の返済が始まっています。その影響からか、最近になって「ゼロゼロ融資やコロナ融資の返済が厳しい…」という相談が増えています。

このような場合、できる対策としては金融機関に「同額借換」を依頼するという方法がありますが、2024年6月でこの制度は終了しているため、金融機関が応じない可能性が高いでしょう。

同額借換を断られると、リスケしか方法がありませんが、正しいリスケ交渉を行わないと金融機関が認めてくれませんし、リスケ脱却までの道のりが険しくなる可能性があります。

そこで今回は、リスケ交渉を有利かつ適正に進める3つのセオリーをお伝えします。


リスケ交渉とは?

まずは、前提となるリスケ交渉について説明します。

リスケ交渉とは、金融機関に融資の返済時期の変更や減額を交渉することをいいます。ちなみに、「リスケ」とは「リスケジュール」の略称であり、スケジュールを変更する、調整するという意味で使用されます。

リスケ交渉をしなければならない状況とは、事業が順調に進んでいる時ではなく、売上や利益が減少して資金繰りが悪化しているタイミングが多いです。

リスケ交渉を成功させることができれば、当面の資金繰りが改善して経営再建までの期間を延ばすことができます。

2024年7月5日金曜日

連続赤字でも、債務超過でも、融資をしてもらうための方法(その3)



 【金融機関との良好な関係を構築しておくべきこと】

財務内容のあまり良くない企業の事業性評価融資を行うとき、金融機関が重要視するのが、担当者や貸付責任者、支店長の「熱意」です。

「何とかこの会社を応援したい!」と思ってもらえれば、担当者や責任者に熱心に取り組んでもらうことができます。

まずは、金融機関との良好な信頼関係を構築することが大切です。


2024年6月30日日曜日

連続赤字でも、債務超過でも、融資をしてもらうための方法(その2)

 


事業計画書を作成しておくこと

金融機関が事業性評価融資を行うためには、金融機関自体が取引先企業の「事業性」、「将来性」、「成長可能性」を把握しておく必要があります。そのために、金融機関の担当者は、取引先企業に対して何十時間ものヒアリングを行う必要がありますが、ただでさえ仕事に追いまくられている担当者には、そんな時間はありません。

少しでも、担当者の負担を軽減してあげることができれば、事業性評価融資を行ってもらえる可能性は高くなります。

自社の「事業性」「将来性」「成長可能性」を伝えるのにうってつけなのが「事業計画書」です。

知り合いの士業やコンサルタントに協力してもらい、「事業計画書」を作成しておきましょう。

2024年6月27日木曜日

連続赤字でも、債務超過でも、融資をしてもらうための方法(その1)



「事業性評価融資」に積極的に取り組んでいる金融機関と新たにつきあっておくこと


「事業性評価融資」とは、「現時点での財務内容や担保・保証人にとらわれず、取引先企業の「事業性」や「将来性」、「成長可能性」を評価した融資」のことを言います。

つまり、たとえ今の財務内容が悪くても、自社の将来性や成長可能性を合理的・客観的に示すことができれば、事業性評価融資をしてもらえる可能性があります。

ただし、事業性評価融資に積極的に取り組んでいる金融機関は、現状ではそれほど多くはありません。

事業性評価融資をしてもらうためには、積極的に取り組んでいる金融機関を探し、その金融機関との取引が必要不可欠となります。


2024年6月25日火曜日

連続赤字でも、債務超過でも、融資をしてもらえる方法とは?



金融検査マニュアル

従来、金融庁は、金融機関を監督・指導するためのツールとして「金融検査マニュアル」を使用していました。

金融機関は、金融検査マニュアルに従って取引先の格付けを行い、格付けの低い取引先へは融資を行いませんでした。つまり、財務内容が悪く、しっかりした担保や保証人がいない小さな会社はなかなか融資をしてもらえなかったのです。

しかし、令和元年に金融検査マニュアルが廃止になり、金融庁の指導方針は大きく変わりました。


金融機関の融資方針の変化

金融検査マニュアルが廃止されると、金融機関は、格付けに基づく融資(決算書や担保・保証人を重視した融資)ではなく、企業の事業性や将来性、成長可能性を重視した融資、いわゆる事業性評価融資に積極的に取り組むようになりました。

そのため、小さな会社でも自社の事業性や、将来性、成長可能性を金融機関に合理的に説明sし、納得してもらえれば、たとえ赤字決算でも債務超過でも、融資をしてもらいやすくなります。


決算書の内容が悪い小さな会社が融資をしてもらえるようになる方法とは?

決算書の内容が悪い小さな会社が、金融機関から融資をしてもらえるようになるには、経営者が準備するべきことが3つあります。

  1. 事業性評価融資に積極的に取り組んでいる金融機関と新たにつきあっておくこと
  2. 事業計画書を作成しておくこと
  3. 金融機関との良好な関係を構築しておくべきこと


次回以降、この3点について解説します!

2024年6月4日火曜日

保証料上乗せにより経営者保証の提供を不要とする信用保証制度とは?対象要件などについて解説します!

中小企業庁が創設した信用保証制度として「事業者選択型経営者保証非提供制度」があります。

この制度は、信用保証料を上乗せすることで、経営者保証の提供を不要とする信用保証制度です。この制度を利用することで、経営者保証なしで民間金融機関から融資を受けることができます。

対象要件

この制度を利用できるのは、次の要件のいずれにも該当する中小企業者となります。

  1. 過去2年間(法人の設立日から2年経過していない場合は、その期間)において貸借対照表、損益計算書等その他財産、損益又は資金繰りの状況を示す書類(原則、貸借対照表及び損益計算書とするが、必要に応じて試算表や資金繰り表等も含む)を当該金融機関の求めに応じて提出していること。
  2. 直近の決算書において代表者(代表権を持つ者のほか、代表者に準ずる者も含む)への貸付金等(「貸付金」以外の金銭債権(仮払金・未収入金等)も含み、少額のものや事業の実施に必要なものは除く)がなく、かつ、代表者への役員報酬、賞与、配当等が社会通念上相当と認められる額を超えていないこと。
  3. 直近の決算において債務超過ではない(純資産の額がゼロ以上である)こと又は直近2期の決算において減価償却前経常利益が連続して赤字ではないこと。
  4. 上記1.及び2.については継続的に充足することを誓約する書面を提出していること。
  5. 中小企業者が保証人の保証を提供しないことを希望していること(経営者保証を不要とすることができる既存の保証制度等については、本制度によらず、引き続き従前の取扱いを可能とする)

保証料率

通常の保証料率に、上記3.の要件を両方とも満たしている場合は0.25%、どちらか一方のみを満たしている場合は0.45%の上乗せとなります(2期分の決算書がない場合は0.45%の上乗せ)

問い合わせ先

各地の信用保証協会  https://www.zenshinhoren.or.jp/nearest/


経営者保証を外すための方法はいくつかありますが、何の準備もなく経営者保証を外すことはできません。

「事業者選択型経営者保証非提供制度」は、その方法のひとつです。この制度を利用したい場合や、この制度に関して詳細を知りたい場合はお気軽にご相談ください。


2024年6月2日日曜日

銀行から「ぜひ借りてください!」と言われる会社になるために、普段から作っておくべき3つの資料とは?

金融機関と信頼関係を構築して、スムーズにお金を借りられるようになるためには、日頃から金融機関に情報提供をすることが大切です。提供方法も口頭ではなく、きちんと資料を作成して提出するとよいでしょう。

今回は、どのような資料を提出すれば金融機関に喜んでもらえるのか、解説します。


事業計画書

事業計画書を作成することで、経営者は「自社の将来性」を効果的に伝えることができます。

金融機関は意外と取引先の内容の詳細は把握していないものです。

事業計画書には、自社の「強み」がふんだんに盛り込まれているはずなので、担当者が稟議書を作成する際に、とても役に立つ資料になります。

試算表&資金繰り表

金融機関が知りたい情報は、「取引先の将来性を把握できる情報」と、「現在、その企業の状況がどうなっているか把握するための情報」です。

 「取引先の将来性を把握できる情報」は、事業報告書で確認することができます。そして、 「現在、その企業の状況がどうなっているか把握するための情報」については、試算表と資金繰り表にて確認することができます。

金融機関が取引先の現状を把握することができれば、「いつ、資金需要があるか」を予想することができるため、その準備をしておくことができるからです。

月次事業報告書

「月次事業報告書」とは、「事業計画」通りに事業が進捗しているかどうかを報告する資料です。「事業計画書の数値」と「試算表の数値」を比較して、その結果を分析し、翌月の経営に活かすための「改善策」をまとめた資料となります。

月次事業報告書を毎月提出することによって、経営者は、毎月、改善策を考え実行することができます。

そこまで、まじめに経営に取り組んでいる経営者に対して、金融機関の印象も最大限に良くなり、可能な限り支援してくれるようになります。


「事業計画書」を作成し、「試算表&資金繰り表」で、毎月の経営の状況を把握し、「月次事業報告書」で毎月、経営改善策を考え、実行し続けることができれば、企業の業績も良くなりますし、金融機関からの信用力は、2倍にも3倍にも高まります。

どのような資料を作れば、金融機関が融資しやすいかを知るだけで、融資に関して悩む必要はなくなります。融資を申し込む際は、金融機関について熟知している専門家に相談するとよいでしょう。

2024年5月30日木曜日

事業承継特別保証制度とは?対象者や特徴について解説!

 後継者候補が「経営者保証が残る」ことを嫌って事業承継を辞退し、廃業せざるを得ない中小企業が増えています。そこで政府は、このような状況を改善するために、事業承継時における経営者保証を可能な限り解除することを後押しする制度を創設しました。

それが【事業承継特別保証制度】です。

事業承継特別保証制度とは?

事業承継特別保証制度とは、事業承継前の個人保証を提供している借入金の借換も含め経営者保証を一定の要件下において不要とし、また専門家(中小企業活性化協議会及び事業承継・引継ぎ支援センター)の確認を受けることで信 用保証料率の割引を受けることができる保証制度です。

対象者は?

  1. 3年以内に事業承継(=代表者交代等)を予定する「事業承継計画」(※信用保証協会所定の書式に よる計画書が必要)を有する法人。又は令和2年1月1日から令和7年3月31日までに事業承継を実施した法人であって、承継日から3年を経過していない法人
  2. 次の①から④までに定めるすべての要件を満たす法人                            ① 資産超過であること                                             ② EBITDA有利子負債倍率(※)が15倍以内であること                            (※)EBITDA有利子負債倍率=(借入金・社債-現預金)÷(営業利益+減価償却費)                                                   ③ 法人・個人の分離がなされていること                                     ④ 返済緩和している借入金がないこと

この制度の最大の特徴とは?

通常、信用保証協会は、金融機関のプロパー融資を信用保証協会の保証付融資に借り換えることを禁止していますが、この制度では、その借換えを例外的に認めています。

事業承継を考えている中小企業は、この制度を利用して金融機関のプロパー融資を借り換えることで、現経営者、後継経営者とも保証人を外すことが可能となります。

この制度の問い合わせ先

皆さんの地元の信用保証協会が問い合わせ先となります。  http://www.zenshinhoren.or.jp/others/nearest.html


経営者保証を外すための方法はいくつかありますが、何の準備もなく経営者保証を外すことはできません。

ぜひ【事業承継特別保証制度】を活用して、事業承継をスムーズに進めてください!

なお、この制度を利用したい場合や、この制度に関して詳細を知りたい場合は、お気軽に当社までご相談ください。

2024年5月29日水曜日

【こんな人は創業融資を借りられない!】最後に・・・

 


 【こんな人は創業融資を借りられない!】について、シリーズでお伝えしてきました。

最後に・・・

これらのポイントのうち、(1)税金の未納・滞納がある(2)金利の高い資金を借りている(3)クレジットブラックについては、根本的な問題を解決しないことには、創業融資を申し込んでも断られ続けます。

しかし、(4)自己資金がゼロか少額(5)起業・創業するビジネスの経験が乏しい(6)説得力のない事業計画書については、工夫次第で満額借りられる可能性があります。

その場合は、一度、創業融資に詳しい専門家に相談されることをお勧めします。

もちろん当社でもご相談をお受けしていますので、お気軽にどうぞ!


2024年5月27日月曜日

【こんな人は創業融資を借りられない!】(6)説得力のない事業計画書

  

シリーズでお伝えしている【こんな人は創業融資を借りられない!】の第6回です。

(6)説得力のない事業計画書

金融機関が創業融資の審査を行う際に、最も重視する判断材料が事業計画書(創業計画書)です。

創業者が思い描いた事業をどう実現していくのか、道筋を示すのが事業計画書です。

すなわち、事業計画書は、自分の事業を成功するための設計図といえるでしょう。

それだけ重要なものであるにもかかわらず、「面倒だ」「やり方がわからない」「とりあえず書いておけばいい」といった理由から、説得力に欠ける事業計画書を提出してはいけません。

そんな説得力に欠ける事業計画書を受け取った金融機関は、事業が成功する可能性が低いと判断するからです。

事業計画書の出来次第で融資の可能性は大きく変わるので、事業計画書は真剣かつ精密に書きましょう。

自分1人で完成させさせられない場合は、詳しい専門家に手伝ってもらってもオッケーです。ただし、1から10まで専門家に書いてもらうのは良くありません。

なぜなら、そのようにして完成させた事業計画書では、事業計画の内容を自分の口で説明できないからです。本人が説明できない事業計画を金融機関は評価しないのは当然です。評価どころか、実現不可能な事業計画だと判断されてしまいます。

そのため、事業計画書を作成する際は、自分でよく考えたうえで書くか、もしくは専門家によく話を聞いてもらって、内容の濃い事業計画書を作るということが重要になります。

2024年5月26日日曜日

【こんな人は創業融資を借りられない!】(5)起業・創業するビジネスの経験が乏しい

 

シリーズでお伝えしている【こんな人は創業融資を借りられない!】の第5回です。

(5)起業・創業するビジネスの経験が乏しい

通常、金融機関が融資をする際に、最も参考にするのは実績です。しかし、起業家・創業者はこれからそのビジネスを行うため、まだ実績はありません。

そこで実績代わりに見るのがそのビジネスにおける経験です。

日本政策金融公庫には創業融資に関する膨大なデータがあり、経験のない業種に参入する起業家・創業者は失敗しやすいことがわかっています。

起業・創業を考えているビジネスに対する経験が乏しければ、融資をしてもらえる確率はとても低くなります。そのため、経験を積むために、起業・創業を延期するのも一案です。


2024年5月23日木曜日

【こんな人は創業融資を借りられない!】(4)自己資金がゼロまたは少額

 

シリーズでお伝えしている【こんな人は創業融資を借りられない!】の第4回です。

(4)自己資金がゼロまたは少額

自己資金はゼロだが、創業融資を借りたいと相談に来る起業家・創業者は少なくありません。自己資金がゼロで創業融資を申し込むことは、制度上は可能ですが、実務上は貸してもらえないと考えた方がよいでしょう。

たとえゼロでなくても、自己資金額が極端に少ない場合も同様で、借りることは難しいと言えます。このことは私が懇意にしている公庫の人間もはっきりと言っています。

それでは、その理由について説明します。

創業に資金が必要なのはわかっていることですから、自己資金が少ないと、金融機関は準備不足とみなします。そのため、思いつきで創業するのではないかと審査が厳しくなりがちです。

自己資金の多さ=創業に対する熱意と受け取られるますので、準備している自己資金が多ければ多いほど、本気度が伝わり、審査に良い影響を与えます。


無借金経営って正しいの?

  今月は出張が多く、バタバタしておりブログの更新が停滞していました。 大分・山口・福岡と2回に分けて出かけたのですが、元気なエリアと低迷しているエリアがはっきりしています。都心にいてはわからない感覚ですね。。。 今回は「無借金経営は正しいの?」というテーマで、私が考えるところを...