今回の記事では、黒字化を継続しておきべき3つの理由についてお伝えします。
①「財務内容の連続性」を気にする金融機関が多い
まずひとつ目は、「財務内容の連続性」を気にする金融機関が多いからです。
赤字と黒字を繰り返している決算より、黒字が継続している決算の方が、金融機関の印象はよくなります。
② 不測の事態に備える
「今後、数年間にわたって資金調達の必要がない」と経営者は考えていても、不測の事態が生じて、突如として資金が必要になる可能性は否定できません。
その時に、決算内容が融資の可否や融資額に影響を与えます。どうしても資金が必要なのにもかかわらず、赤字決算を理由に融資を謝絶されるリスクが生じます。
③ 経営者保証を解除しやすくなる
黒字決算にしておくと、日本政策金融公庫や信用保証協会の保証付き融資により借入を行う場合に、経営者保証を解除することが可能となります。
経営者保証を付けないと金利が高くなって資金繰りを圧迫しますので、必ずしも積極的に経営者保証を解除したい経営者だけではないかもしれませんが、「もし可能であるならと解除してほしい」と考える経営者が多いことも事実です。
具体的に経営者保証には、信用保証協会の「事業者選択型経営者保証非提供制度」と日本政策金融公庫の「経営者保証免除特例制度」がありますが、経営者保証を解除するためにはどちらも「直近2期の決算期において、減価償却前経常利益が2期連続して赤字ではないこと」という条件があります。