2024年9月24日火曜日

【令和7年度】来年度はほとんどの補助金が廃止される?

 


9月4日に「令和7年度経済産業省概算要求のPR資料一覧」が公開されました。

■令和7年度経済産業省概算要求のPR資料一覧https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2025/pr/ippan.html

例年、このPR資料を見て、経済産業省系の中小企業支援施策や補助金について私の予想を公表しています。さらに概算要求案だけでなく、新聞報道や内閣府・政権与党等のサイトからも情報収集を行い、多角的な視点で予想を行っていますが、外れることもしばしばです。。。

今回も懲りずに「令和7年度(2025年度)の中小企業支援施策」について予想をしていきたいと思います。ただし、あくまでも2024年9月25日時点の情報に基づいた独断による予想であり、状況が変われば補助金に対する施策や方針が大きく変わることもありますので、あらかじめご了承ください。


令和7年度も継続される補助金は2つだけ

令和7年度は下記の2つの補助金が継続される模様です。


●中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金

 予算額:1,000 億円(令和5年度補正)

 →「中堅・中小成長投資補助金(https://seichotoushi-hojo.jp/)」

●中小企業省力化投資補助事業(カタログ事業)

 予算額:1,000 億円(令和5年度補正)

 →「中小企業省力化投資補助金(https://shoryokuka.smrj.go.jp/)」


上記のうち、「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」については、20億円の新規予算が計上されているため、別の枠組みができる可能性があります。

この2つの補助金とも令和5年度補正予算を繰り越すようですが、令和6年度補正予算で追加 予算が計上される可能性もあります。


「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」等は廃止される?

令和6年度の概算要求案には「中小企業生産性革命推進事業」に関する記載があったため、これまで長く公募されてきた「ものづくり補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」「事業承継・引継ぎ補助金」が継続されることが確認できました。

しかし今回においては、前述の2つの補助金以外に「中小企業生産性革命推進事業」に関する記載はありません。

また、「事業再構築補助金」についても、「中小企業省力化投資補助事業(カタログ事業)」に役目を映しており、これまでの形式の「事業再構築補助金」は廃止となる可能性が高いと思われます。


補助金制度の今後

今回の概算要求案を見ると、これまで長きにわたって募集されていた補助金の多くが廃止される可能性が高いように思えます。また、令和6年度予算で各種補助金が継続されたとしても、予算額が縮小するのは明らかであり、各補助金の採択率が低下して補助金獲得に係るより高いスキルや工数増加が見込まれるため注意が必要です。


補助金に対する考え方とは?

起業家や小さな会社の経営者にとって、返済義務のない補助金や助成金は心強い存在です。
私も、これまで補助金を賢く活用することを勧めてきました。

ただし、補助金や助成金は、「事業計画はあるものの、資金面に不安があり、それを解消したい」といった企業を助けるためのものです。

あくまでも短期的なサポートであり、中長期の利益は、もちろん事業の成功により得ていかなければなりません。

根本的に、しっかりとした経営戦略や事業計画があってこそ、事業は成功します。
それこそ、補助金頼みの事業では成功はおぼつきません。

補助金や助成金はあくまでも足がかりと捉え、補助金に頼らなくても黒字を計上できる筋肉質な企業体質と精密な事業計画を構築することが大切です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

【運転資金と設備資金】知っておきたい!運転資金とは?その仕組みや資金使途などについて解説します

運転資金とは? 運転資金とは、「企業が事業を行っていくために必要なものの支払いに充てる資金」のことをいいます。 具体的には、原材料や商品の仕入れ費用、従業員の給与、事務所・店舗・工場などの家賃、水光熱費などが挙げられます。事業運営に必要なこれらの諸費用は、売上の入金より先に支払う...